長崎ーー平和と祈りの都市 Nagasaki
目次ーーIndex
池島ーーIsland
もう一つの軍艦島ーー池島
歴史の始まりである炭鉱開発は昭和27年10月
”松島炭鉱株式会社”により着手されました。
外海発展の中心的存在を果たし、石炭技術によって
日本のエネルギー産業に貢献してきました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC01988-b3723.jpg)
p.m.1:46ーー神浦港
アクセス方法は佐世保港、大瀬戸港、神浦港から
選べます。出航の時間と本数がバラバラなので
あらかじめ調べておきましょうーー
神浦港~池島港行きだとフェリーと高速船
地域交通船が出ています。
私は運賃400円、13時46分のフェリーに乗りこみ
ました。
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◆Pick up◆
池島
炭鉱開始年:1952年(昭和27)10月
規模:島の周囲4km
◯長崎県西彼杵半島の西方約7kmに位置
◯昭和50年の最盛期には7,500人を数え
昭和60年には出炭量ーー153万t
◯2001年(平成13)11月29日 閉山
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC01992.jpg)
p.m.2:08ーー池島
”池島”という島の名前は現在港になっている
周囲1.2kmの大きな池”鏡が池”からとられています。
海から眺めると、角度によっては軍艦にも
見えなくもない!?
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02102-10a6c.jpg)
みなと亭では電動自転車のレンタルもやって
いるため島内を隅々まで探検したいというなら
借りることをオススメします。
ーー私は徒歩で地獄を見ました(汗)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC01987-76f03.jpg)
ウォーキングマップやアプリの地図を使わないと
どこに何があるかわからないため、無駄に歩く羽目
になります。
食事や飲食物の購入できる場所は1カ所のみ。
自動販売機は港にありますが、つり銭切れに要注意
です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02010.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02072-7c412.jpg)
港近くのアパートは住んでる人がいます。
ーー現在、島民約150人
トイレの場所もあらかじめ島内マップで確認して
余裕ある行動を心掛けましょう!
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02007.jpg)
炭鉱への入口はここです。
ツアーの池島炭鉱さるくに参加すると廃坑の中へ
入ることができます。
ーー私は予約してなかったので参加できません
でした
さらにこれだけ巨大坑道だったにも関わらず、事故
があまり起きなかった奇跡に驚きます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02002.jpg)
黄緑色の小ぶりのトロッコに乗って当時の
ヘッドライトも装着し、掘削機なども見学
できるらしいです。
ーー別途有償でお弁当を頼むことができます
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02009-08816.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02012.jpg)
p.m.2:26ーー池島港
一度に450tの石炭を船に積み込んだ機械
トリンマーが役割を終え、寂しく鏡が池を
見つめています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02020-1f8c1.jpg)
海に向かってレールが延びている機械はかつて石炭
を船に運んでいたものです。途中で切れていますが
貴重な遺産として残っています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02028-0ba6f.jpg)
p.m.2:52ーー団地
島内は坂のアップダウンが多く、また舗装されて
いない道もあるので足腰に負担が掛かります。
かつては子どもの笑い声が響き、走り回っていた
であろう団地からは一抹の寂しさを感じます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02032-ab921.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02030-47810.jpg)
p.m.2:59ーー展望台
展望台からは第2立坑が見えます。
立入禁止区域のため途中までしか近づけません。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02037-a2a86.jpg)
沖の小島で採掘した石炭を海の地下の巨大パイプ
から第2立坑に石炭を運んでいたという説明が
ありました。
看板にはかすれてますが「御安全に」と書かれて
います。この文字を見ながら海底の仕事場に
向かって行ったのでしょうか。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02064-16cb7.jpg)
p.m.3:17ーー8階建てアパート
ユニークなデザインの建物が建ち並ぶ光景は
池島独特の景観です。
当時最先端の鉄筋コンクリートを使ったアパート。
鉄筋は通常の建物より多く使われており、取り壊す
にしても費用が莫大のため、手つかずの状態で
ゴーストタウン化しています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02054-5a266.jpg)
エレベータはありません。地形の高低差を利用して
4階部分と5階部分に廊下と通路橋を設置すること
で8階の住人は1~8階まで階段で上がらなくても
いいような造りになっている炭鉱関連遺産です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02040.jpg)
草の根が絡まったような退廃的な光景はいいですねーー
廃墟好きにはたまりません(悦)
ゲームの舞台にも出てきそうでいつまでも見ていられます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02067.jpg)
p.m.3:27ーー池島神社
昭和38年に建立。島にある唯一の神社です。
祭神は伊邪那美命(イザナギノミコト)、大山祇命
(オオヤマツミノミコト)
地図によると四方岳へは境内脇から行けるみたい
ですが道に迷ってしまい、辿り着けませんでした。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02071-be288.jpg)
p.m.3:39ーー池島小中学校
立派な建物です。1970年(昭和45)には1,800人以上
の生徒がいたそうですが、現在中学校は休校中。
小学校は児童2人しかいません。
近い将来廃校となってしまうのか、時代の流れとは
いえ寂しいですね。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02073.jpg)
p.m.3:41ーーかあちゃんの店
島唯一の飲食店。不定休なので営業してるかどうか
はその日によります。
中途半端な時間だったのでお腹いっぱいで
食べれませんでした。再訪の機会があったらここで
食事したいです。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02077-03eae.jpg)
「猫島」とも呼ばれるだけあって猫が多い。
その数なんと約300匹。人間慣れしているので
近づいても逃げません。存分にモフれます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02081.jpg)
p.m.3:48
道路脇に建ってる鉄パイプは発電所から出た蒸気
を各家庭に送るパイプです。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02098-1bf65.jpg)
島の北側はスチームパンクの世界が広がって
います。配管やら鉄骨やらが錆びついていて
雰囲気あります。
自然に呑み込まれていく工場はお気に入りの
1枚ですーー
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02087.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02094.jpg)
p.m.4:04ーー旧発電造水施設
昭和41年に日本で始めて設置された海水を真水
に変える施設。
発電所でつくられた蒸気は島内に張り巡らされて
いる蒸気管を経由して湯を沸かしたり、工場や
各家庭の暖房などに使われていました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02101.jpg)
ここまでで一周です。
島の周囲は4kmなのですが、10km以上歩いた気
さえします。
船の時間までフェリー発着場で休憩します。
銭湯があったので入りたかったのですが、今日は
休業でした(泣)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC01999.jpg)
p.m.4:45ーーフェリー発着所
十分満足したので船に乗り込み、池島が見えなく
なるまで眺めて帰路に就きます。
総括ーーSummary
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC02001-acd26.jpg)
炭鉱開発前は小さな漁村しかなかった池島は
炭鉱の開始と共に発展し、道路、住宅などの
ライフラインの整備が次々と行われ、島の人口も
爆発的に増加しました。
しかし、軍艦島同様に石炭産業は30~40年代に
かけてのエネルギー革命と安価な外国炭に押され
国内の炭鉱は経営不振に陥り、次々と閉山に
追い込まれていきました。
その中でも池島炭鉱は国内有数の優れた炭鉱として
最後まで生き残り戦略を図りますが、約3倍にも及ぶ
内外炭の価格差などにより平成13年11月29日に閉山しました。
(次回)ーー「信徒発見」の舞台