【耶馬渓】in大分13ーー水墨画のような四季折々に表情を変える日本新三景

大分ーーOita
中津ーー山国川の河口に築きし城下町 Nakatsu
大分県を代表する景観地ーー耶馬渓(やばけい)
紅葉の時期にはサイクリングやツーリングなど
多くの人が訪れます。
 
私が訪れた時期は少しずれていましたが、それ
でも快晴だったおかげで絶景を望めました。
人があまりいなかったので落ち着いて観光
できたのもよかったです

Column
耶馬渓
火山活動による凝灰岩などの火山岩が台地
の侵食によって形成された奇岩が連なる
景観

日本三大奇勝
◆1916年(大正5年)日本新三景に選ばれる
◆耶馬日田英彦山国定公園に含まれる
 本耶馬渓・裏耶馬渓・深耶馬渓
 ・奥耶馬渓と地域別に名称されている

青の洞門が開通した”競秀峰”(きょうしゅうほう)
耶馬十渓屈指の耶馬渓を代表する名勝で古く
から旅人に親しまれてきました。

競い合うように8つの峰が連なっていることから
競秀峰と呼ばれているそうです。
どこからでもどの角度からでも美しい景観は
世界に誇るべき日本の絶景です。

旧一万円札の肖像となった福沢諭吉はこのあた
りに旧中津藩主・奥平家の別荘を建てたいと
言っていました。

そこで勝景を損なうことを恐れ、競秀峰付近
約1.3mの山林や原野を私財を投じ買い取りました。

その結果、一帯の土地の景観は保護され現在
でも素晴らしい眺めを創り出しています。

山国川を挟んでレストハウス洞門が2ヵ所あるの
で茶屋側に車を停め青の洞門まで歩いていきました。

レストハウスは食事処とお土産が一緒になって
います。

特に禅海茶屋の特選抹茶ソフトは「みんなが食
べたい!ソフトクリームグランプリ2016」
第2位に選ばれました。

これはぜひ食べてみないとね!

食品サンプルかと見間違うような美しい
フォルム。

食べた感想としてはなめらかもったりしていて
濃厚。美しい景観を眺めながら食べる
ソフトクリームは格別です。

橋の下の川では気持ちよく泳いでる鯉にエサ
やりもできるスポットになっていて楽しめます。

住所:大分県中津市本耶馬渓町曽木2077
TELL:0979-23-4511(中津耶馬渓観光協会)
営業時間:年中無休
休業日:なし
入場料:無料

関連サイトhttps://nakatsuyaba.com/

青の洞門ーーCave

青の洞門は菊池筧の小説「恩讐の彼方に」で
登場し紹介され観光地として名前が広まりました。

昔から交通の難所として旅人の行く手を阻み
苦しませてきました。当時の道は競秀峰に
作られ断崖絶壁だったため、多くの人が
転落し命を落としました。

これを憂いた諸国巡礼の際に立ち寄った禅海
和尚が1735年(享保20)~1764年(明和元年)
石工たちと約30年の歳月をかけて全長342m
(トンネル部分144m)手掘りした”青の洞門”です。

禅海和尚は行き交う人や馬から通行料を徴収し
ていたそうです。
ーーこれが日本初の有料道路ではないかと
  言われています

何十年もかけて堀ったトンネルをものの数分で
車や徒歩で抜けることに若干の罪悪感を感じました。

横穴からノミと槌だけでコツコツと来る日も
来る日も禅海和尚が掘ったため凸凹だらけで
温かみがあり手作り感が漂います。

トンネル内に明かりをもたらすために最初に
設けられた明かり窓です。

写真でも見られるとおり、岩石がゴロゴロして
いて削岩機でも使わないと向こう側まで貫通
させるのは夢物語のように感じてしまいます。

私はハンドタイプの削岩機を使ったことがあり
ますが硬い岩盤にぶち当たったときはなかなか
削れなくまた反動が強いこともあって持って
いない状態でも二の腕がプルプルします。

ダイエット効果に期待できるかな~
ーー閑話休題

禅海和尚が手堀りしたトンネルは一部を残すの
みで青の洞門は明治40年に現在の形状に近い
大改修が行われました。

現在はトンネルの幅が狭く、信号の間隔が長い
ため片側通行になっています。

訪れる際は車で通るより徒歩の方が周りの水墨
画のような風景と併せて見られるためオススメです。

むら上食堂ーーGourmet

耶馬渓に来た時に一緒に召し上がりたい定食屋
むら上食堂
青の洞門近くにあるので駐車場に車を置いて
歩いて行くと良いです。

定食は唐揚げ定食のみというからあげ専門店と
してからあげ一つで勝負している中津からあげの会の有名店です。

からあげはテイクアウトしました。
熱々のからあげは一つ一つが大きく、衣が薄く
てがっしりとしています。

ガブリとかぶりつくとたっぷりの肉汁が溢れだ
します。紅葉狩りとからあげの組合せはベストマッチです!
 
TELL:0979-52-2317
営業時間:9時30分~18時00分
定休日:月曜日
駐車場:有

関連サイト:ー

羅漢寺ーーTemple

羅漢寺橋
青の洞門の上流に位置する1920年(大正9)
に造られた3連アーチの石橋。橋長:89m

歴史の古い橋で重量感の中に清廉さが見え
耶馬渓の風光明媚な風景によく映えます。

禅海和尚が手掘りした青の洞門ができる以前
は、羅漢寺を目的に訪れる人々は危険な道を
使い多くの人が命を落としていました。

駐車場はリフト乗り場の入り口にありそのまま
乗り場まで誘導されてしまいそうですが、横側
に階段があるので確認しておきましょう。

スキー場にあるようなリフトに乗ると山門まで
あっという間です。

私は健康だけが取り柄みたいなものなので山登
りしました。ーーリフト大人往復¥800

山道コースは険しいですが約10分で山門に着き
ます。羅漢寺旧参道から森の中にある仁王門を
通り、歴史を感じる石畳を登っていきます。

仁王門の左右に配置された石造りの阿形、吽形
は胴体が細く異形な出で立ちです。

山門は室町幕府の3代将軍足利義満により建立
され仁王門と並び、昭和18年の大火災の難を免れました。

岩壁に埋め込まれているかのように建築された
霊窟には約1年かけて五百羅漢などの石仏を
刻んで安置されています。
ーー五百羅漢は五百羅漢としては日本最古です

※イメージです

Column
五百羅漢
仏教において釈迦に仕える500人の弟子
・聖者のことを五百羅漢と称し尊崇

◆羅漢=”阿羅漢”の略称
修験者の到達し得る最高位、輪廻から
解脱した聖者

◆喜怒哀楽、様々な体形の石仏が安置
している
◆家族や見知った顔があると言われている
もしかしたら自分と同じ顔に会えるかも!?

※イメージです
無数の大小のしゃもじ。しゃもじはご飯を
すくう、人を救うという掛詞で絵馬代わり
に願いを書いて奉納されています。

羅漢寺の総本山とされる羅漢寺。
大化の改新があった645年に天竺より渡来した
法道仙人によって開かれたという伝説があり
ます。
ーーここから先は撮影禁止です

本堂は300円の入館料を払い2階に上って願い事
を唱えながら鐘を鳴らします。
2階の舞台からは耶馬渓の絶景が望めます。
ーー撮影禁止のためこの光景を心に刻みます

帰りは羅漢寺旧参道からーー
上から見るとリフト乗り場はスキージャンプ場
のような急こう配を感じて恐怖を感じます。

羅漢寺への参道は100間馬場とも呼ばれます。
江戸時代慶長造。

木々から漏れる日差しが石畳に反射し厳かな
雰囲気を与えます。

人が少なく清々しい神秘的な旧参道は往時を
偲ばずにはいられません。
目に見えるすべての景色がシャッターチャンスです。

住所:大分県中津市本耶馬渓町跡田1501
TELL:0979-52-2538
参拝時間:9時00分~17時00分
休業日:なし
リフト料金:羅漢寺駅まで(往復)大人¥800 小人¥400
      山頂駅まで(往復)大人¥1,000 小人¥500

関連サイト:ー

総括ーーSummary

禅海和尚の手彫りトンネルは驚嘆に値しますが
完成してから通行料を徴収することにボランテ
ィアじゃないのかと疑問視する気持ちもあります。

それでもあれだけの年月をかけて完成させた
トンネルを赤の他人が何食わぬ顔して無償で
通って行くというのは私だったら耐え切れません。

青の洞門の開削の功績を称え、禅海和尚の像が
青の洞門入り口に建立されています。
このとき和尚がこの地を訪れ、現状に心を痛
め、慈悲の心を持たないで開削しなかったら
と思うといったい何人の人が犠牲になって
いたか想像することができません。

今回は訪れることはできませんでしたが
羅漢寺近くにある断崖絶壁に建てられた
古羅漢”は奈良時代に創建された羅漢寺
がかつてあった場所です。

自然の景観を利用した巨大な奇岩は陸の軍艦島
とも呼ばれ古から修験者が修行した霊場として
隠れた名スポット。
ぜひ次は羅漢寺とセットで訪れたいです。

(次回)湯布院で混浴!?
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