堺港~松江ーーSakaiminatoーMatsue
目次ーーIndex
江島大橋ーーOhashi
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03093.jpg)
一度は見たことがある有名なダイハツのcmの
あの坂は実在します!
基本的にこの橋はアクセルを全開に”べた踏み”
して登るのですがーーcmではアクセルをべた踏
みしなくても軽々と登れる「タントカスタム」
の性能を紹介するために江島大橋で撮影しました。
◆Pick up◆
江島大橋(べた踏み坂)
開通:2004年(平成16)10月16日
規模:全長1,400m 高さ45m ←夢みなとタワー43m
◯橋脚と橋桁が一体となったPCラーメン構造の橋としては東洋一の規模
◯境港と中海に浮ぶ江島を結ぶ
◯総事業費:226億円 工事期間:7年
江島大橋完成前までは中海・宍道の淡水化のために
作られた中浦水門の上に道路があり、跳ね橋が掛か
っていて、船が通るたびに通行止めになっていまし
た。
そのため、通行ができない跳ね橋が上がっている間
の渋滞解消のために架橋されました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03100.jpg)
遠距離から橋を望みます。5000tもの船舶が橋の下
を通るため、最上部は45mもあります。若干、右側
の松江市のほうが勾配が大きいと見て取れます。
そのためーーcmのような天に届く角度で撮りたいと
いうのなら島根側一択です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03079.jpg)
cmそのまま壁に見える角度調整は容易ではありま
せん。正面の車道からなら良い感じの画になると
思うのですがーー交通量が多く車がひっきりなし
に通るので超危険です。歩道から撮りましょう!
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03077-78d4e.jpg)
鳥取側から実際に車で渡ってみるとあまり勾配を
感じることができません。
普通車ならべた踏みしなくても島根まで渡りきる
ことができ、またーー歩道も付随しているため
徒歩でも鳥取・島根間を横断することができます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC02978-f7742.jpg)
夜間のライトアップも注目です。橋の上から境港の
夜景を一望。大変ですが橋の袂に車を停めて歩いて
美しい絶好の撮影スポットを探しましょう。
松江城ーーーCastle
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03102-d39b5.jpg)
車で城巡りの際に気になることは駐車場。無料の
場所はあるのか有料なら1時間いくらかーー
そんな心配は松江市にはモーマンタイ!
ここ松江にはオ・モ・テ・ナ・シ駐車場が土・日
・祝日だけ県庁や市役所で開放されます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/E9A790E8BB8AE5A0B4MAP.jpg)
どこの市町村にも共通することですが観光地や商業
の中心地には県庁や市役所が建てられているので
全国的にこのオモテナシが広まってほしいと私は
強く願います。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03111-053df.jpg)
ー松江歴史館ー
松江城に向かう観光客が多いので時間をつぶす目的
半分、まずは周囲から情報を集めていきます。
立派な門構えの武家屋敷のような外観の
”松江歴史館”松江城や町の歴史に関して学べます。
無料の常設展示しか見ていませんが雰囲気が良いの
で休憩に立ち寄るといいです。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03114.jpg)
松江城の模型が展示されています。一般的な木造の
城模型とは違いますね。
ロゴでまるわかりです。レゴモデルビルダーの
直江和由さんがLEGOのブロックで精巧に作成して
公開しています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03127.jpg)
水辺に沿って歩いてみるとーーどんぶらこっこ
どんぶらこと桃が流れて…こない!?
遊覧船のチェックポイントなのだろうか。いずれに
しろ、遊び心があっていい!
ーー桃の向きは上下逆ですけど
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03104.jpg)
堀川めぐりの遊覧船の乗り場。水の都だけあって
町の随所に水路が張り巡らされているためぐるっと
情緒ある街並みを遊覧できます。
縁結びの地である松江市は天によって恵みの雨
=素敵なご縁を運んでくれるよう願いを込めて
計8体の”雨粒御伝”という石像が立てられています。
それぞれ所作が異なり画像の雨粒和伝の場合、向き
合って目を閉じゆっくり深呼吸します。ちなみに
歴史館にも雨粒利伝が設置されていて、手を合わせ
るとエネルギーを分けてもらえると書いてあります。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03150.jpg)
島根県庁から路地を通って裏門である”千鳥橋(御廊下
橋)”を渡り、松江城に入城します。
さあ、城攻めの開始ですーー気分的にはホラ貝を
ブォーと鳴らしたいです
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03153.jpg)
ー南櫓ー
二の丸は本丸の南側に位置していて南北141.8m
東西122.1mの曲輪です。
周囲には監視の役目の「南櫓」や武具を保管する
「中櫓」、城内に時刻や号令を知らせる「太鼓櫓」
が復元整備されています。
さらに西半部には明治36年建築の興雲閣と明治32年
に東照宮を移築した松江神社があります。
後ほど周る予定なのでそのときに簡単に紹介しますーー
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03166.jpg)
一ノ門から先は本丸で有料となっています。一般的
な城は天守の入口に料金所があるのですが松江城は
本丸から必要になります。入城料:大人¥670
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03171.jpg)
下層はどっしりとした重厚感、上層は白壁でモノ
トーンのバランスが絶妙で高級感さえ感じられます。
前面に附櫓(つけやぐら)を設け、黒く厚い板で覆われ
た下見板張り、石垣はごぼう積みと呼ばれる方式が
用いられています。
近世城郭最盛期を代表する城郭建築物として極めて
高い価値がありますーー
◆Pick up◆
松江城 別名:千鳥城
築城年:1611年(慶長16年)
構造:城郭ーー輪郭連郭複合式平山城(りんかくれんかく)
天守ーー複合式望楼型4重5階地下1階
◯国宝5城の内、唯一の正統天守閣
◯現存する12天守のひとつ 江戸時代の天守雛形
◯日本百名城 日本三大湖城
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03229.jpg)
石垣は野面積みで打ち込み接ぎが素晴らしい。一見
無作為に見える積み方ですがスーパーコンピュータ
並みの精度が要求される最も古い時代の石積みです。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03227-a7627.jpg)
ー地階ー
入口の登城口は約400年前から変わらず、手をあま
り加えない内装にも注目。
現存天守の特徴として間口が狭いため、大勢の人が
一度に登ってごった返すと危険です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03182-36b72.jpg)
一度は国宝に指定されるものの、昭和25年文化財
保護法施工で重要文化財にランクダウンとなりま
した。その後、65年の月日が流れ…
平成24年に再発見された2枚の祈祷札から1611年
(慶長16年)の完成が明確になりました。
江戸時代最初の完成したことが証明され、晴れて
平成27年”国宝”認定。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03181.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03183.jpg)
ー地階ー
地階は倉庫になっていて築城当時の木材を丁寧に
保管しています。
天守内部には全国12天守の中で唯一”井戸”が造られ
ています。籠城するため、戦うためのお城という
ことが伺えます。
さらにこの井戸には”抜け穴伝説”が囁かれて
いましたが、1950年の解体修理時のボーリング調査
により完全に飲料用だと判明しました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03186.jpg)
ー1階ー
松江城の城主は堀尾氏、京極氏共に断絶した後
松平氏が10代続き一度も戦乱に巻き込まれる
ことなく明治維新を迎えました。
築城当時のまま階段は急で一歩ずつゆっくり昇降
しましょう!
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03187-7765d.jpg)
スペースが広く展示物も一切置いていないため
がらんどうになっています。
大きな柱が整然と並んでいる様はまさにルネサンス
建築のようで松江城でしか見ることのできない工法です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03185-df936.jpg)
図下の2本の通し柱しかない姫路城と比較すると図上
の松江城は2階分の通し柱を各階に採用し、分散して
いることがわかります。
これはその後の大規模城郭建築にも受け継がれています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03193-80a7d.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03195.jpg)
ー2~3階ー
天守内で2階分の通し柱が通っていることを確認でき
るのは2階から3階に向かうこの開口部だけです。
柱をよく見るとあちこちにツギハギのようなものが
見られます。これは帯鉄・包板という補強であり
堀尾氏時代に施工された軸部強化で松江城独特の補強工法です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03218.jpg)
ー5階ー
階段を延々と上って上ってやっと最上階に辿り着き
ます。木のぬくもりを感じながらときには見上げて
木の質感に触れましょう。
大体の天守の最上階は回縁を設けたものが多いです
が、松江城の特色として内部から四方を展望できる
望楼型で「天狗の間」と呼ばれます。
戦のときには城主がここから全指揮をとるため簡素
なつくりになっています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03219-c7b5d.jpg)
国宝指定書。島根県民が署名活動など運動を呼びか
け、努力と執念が生んだ結果です。
ーー私の地元にはこういった立派なお城がないので
非常に羨ましいです
全国の現存する12天守の中で、天守の平面規模は
447㎡で2番目、高さ約30mで3番目、古さでは5番目です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03215.jpg)
ー南側ー
窓や網などの景色を阻害するものが一切ないため
松江の町を一望できます。
特に南側から望む宍道湖は出雲からの航路として
重要な役割だったことでしょう。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03208.jpg)
ー東側ー
小泉八雲の知られぬ日本の面影より「しかめっ面を
した黒くそびえる屋根の下から、東と南を望むと、
空を舞う鷹になったように、全市を一目で見渡す
ことができる」と唄っています。
当たり前ですけど、最上階まで上ったからには同じ
だけの段数の階段を下りないといけません。
帰るまでが城攻めですーー登山と同じで帰る道中の
ほうが危険が潜んでいます。
あれ、この言葉前にも書いたような…大事なこと
なので何回でも書きたいと思います。
寄り道ーーYORIMICHI
A little detour
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03231.jpg)
施 工:1903年(明治36年)
指定年月日:1969年(昭和44年)島根県指定
有形文化財
2011年(平成23年)歴史的風致形
成建造物
構 造:木造二階建て
面 積:延床面積ー772.65㎡
建築面積ー598.93㎡
松江城の敷地内にある興雲閣(こううんかく)は
1903年(明治36年)に松江市が”工芸品陳列所”
として建てた建物です。
当初、明治天皇の行在所として建てられました
が、天皇の巡幸は実現しませんでした。
しかし、明治40年(1907年)、皇太子嘉仁親王
(大正天皇)の山陰道行啓に際して御旅館となり
迎賓館としての役割を果たしました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03242.jpg)
入場料は無料なので気軽に訪れてみてください。
薄緑色の外壁に列柱廊(コロネード)を巡らせた洋風な
外観を持ち明治時代の擬洋風建築の特徴を表して
いる松江市に残る数少ない明治建築です。
総括ーーSummary
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2018/10/DSC03216.jpg)
江島大橋から離れれば離れるほど坂が壁に見えて
きますがT字交差点になっていてその先は川に
なっています。
残念ながらそこまで良い性能のカメラを使って
いるわけではないのでこれが限界です(汗)
一眼カメラを持っている人はぜひ正面対岸から
望遠レンズで撮ってみてください。不思議な光景
を目の当たりにします!
国宝5城を全部周ってみたい願望はありますが
あくまで気ままなのでどうなるかはわかりま
せん(笑)
近年エレベータを設置している天守閣が増えて
きていますが、景観を損なう危険性が生じるため
私はあまり奨励したくありません。
しかし、足腰が悪い方や高齢者、ベビーカー連れの
方でも気軽に天守閣からの素晴らしい景色の数々を
望めるようにーー現存天守以外の復元天守の目立た
ない裏側にエレベータを設置したほうがいいと思い
ますが、みなさんはどう思いますか?
(次回)ーーお花に囲まれ、鳥と戯れーー水の都を散策