大田ーー国内唯一、銀山の世界遺産 Oda
熊谷家住宅ーーHouse
緑ーー”龍源寺間歩”までの道のり
赤ーー街歩き散策・往路
青ーー街歩き散策・復路
川沿いに大森代官所跡があるのでこの場所に停めて
散策もいいなーと思います。
ーー龍源寺間歩まで遠くなるため、レンタル
サイクル必須になります
映画「アイ・ラブ・ピース」のロケ地です。
映画は観たことないですが、大田の町並みとアフガ
ニスタンを舞台にした戦争について考えさせられる
内容になっています。
屋敷は1801年(享和元年)に建築。
鉱山業や酒造業、代官所の御用商人などを務めた
石見銀山御料で最も有力な商家です。
屋敷は部屋数約30。母屋の他に5棟の蔵が建ち並び
国の重要文化財に指定されています。
ちょうど第1回特別展「パンと昭和」が開催中。
2階でやっているため、後でのぞいてみますーー
広々とした土間の入口に高い天井が開放感を与え
ます。石見銀山と共に栄えた豪商の時代を感じる
ことができます。
勘定場にはかつて使われていた道具が公開されて
いて当時の暮らしぶりを鑑賞できます。
ーーどんだけ儲かっていたんでしょうね
屋敷の中央にある庭。
外からではのぞけない、家の中でしか楽しむことの
できないこじんまりとした素朴な庭は粋です。
夏は障子の代わりに、すだれが使われていて屋敷中
を風が通り抜け気持ちいいです。
普段は仕切ってますが、外して一つの部屋にすると
大部屋に変身します。
ボットン便所より古い汲み取り式便所が一家庭に
便所が、ましてやお風呂まであることは当時とし
ては破格です。
ーー怪談がたくさんあるのも納得の雰囲気です
この部屋は居間になっていて、床下に地下蔵が設け
られています。この地下蔵は火災に備え、代官所
から重要な物品を預かるために設けられたと伝わ
っています。
規模ーー床面:1.6m×3.4m 深さ(畳から床面まで):約2.5m
2階の衣装蔵では衣服や寝具など家財が太田市へ寄附
されたもので、日々の生活で使用していた物を展示
しています。
東道具蔵には労働に欠かせないお酒の備品や醸造
された瓶詰があります。熊谷家は鉱山業の他に
酒造業など広範囲に渡る家業を営んでいました。
ーー棚を改造したような展示法が好きです
東道具蔵にある箱階段から2階に向かうと飲食具展示
”パンと昭和”の展示場になっています。
日本でパン食が普及した中心的な活動に「軍隊」
が関係しています。
携行に便利で、そのまますぐに食べられ、腐りに
くいという点から”乾パン”が非常食として採用されました。
しかし、慣れないパン食は苦痛でしかなくあまり
定着しませんでした。
その上、現代のようなふわっふわのパンではなく
パサパサしているためシチューに浸したり、バター
やジャムなどの日本人に合った嗜好品が考案され
いま私たちが好んで食べているパンが誕生しましたーー
江戸時代末の姿に復原された台所。熊谷家の暮らし
を身近に感じるだけでなく近隣の学校などで体験
学習の場として活用されています。
ーー電気を一切使わず、薪割からご飯炊きまで体験
できます
所在地:島根県太田市大森町ハ63番地
TELL:0854-89-9003
参拝時間:9時30分~17時00分
休館日:年末年始・毎月最終火曜日
観覧料:大人¥500、小人¥100
旧河島家住宅ーーHouse
赤い石州瓦の屋根が建ち並ぶ景観に面して代々銀山
附役人を務めていた代官所地役人の「河島家住宅」
が建てられています。
門をくぐると式台のある玄関があり、接客用の座敷
に面しています。
生活の場である納戸、つし2階、勝手など座敷は
上級武士の暮らしぶりを伝える武家屋敷です。
中ノ間には美味しそうな食卓が並んでいます。
一見豪勢に見えますが、地役人といえども白米を
毎日のように食べる習慣はなく主に麦飯を食べていました。
部屋から望む中庭が素晴らしく、昔の人の美的感覚
には頭が下がります。
ーーこの部屋にいると良い句が浮かび上がりそう
です(笑)
収納一つとっても素晴らしく、コンパクトにまとま
っています。
物が多くてもこんなふうに仕舞うことができたら
もはや”飾る”ですね。
ーー昔の人がいかに物を大切に扱ってきたかわかり
ますね
所在地:島根県太田市大森町ハ118番地1
TELL:0854-89-0932
参拝時間:9時00分~16時30分
休館日:年末年始
観覧料:大人¥200、小人¥100
薬師湯ーーOnsen
島根の港にある小さなローカル温泉街。「温泉津」
と書いてーー”ゆのつ”と読みます
石見銀山を隅々まで散策した後に立ち寄ると疲労と
共に日頃の溜まった疲れが吹き飛びます。車だと
約30分の場所にあるのでアクセスも良いです。
訪れる人はそこまで多くないため、日頃の喧噪を
さっぱり忘れてゆっくり過ごせます。
温泉街は道が狭いので”観光案内所ゆうゆう館”の
駐車場に停めさせてもらいます。
場所が近いだけに石見銀山の町並みと少し似てい
ます。すごく小さな温泉街なので周るのに時間
はかかりません。
道中、「オール5の源泉100%かけ流し湯」と銘打
って宣伝されているのぼりを多く見かけます。
目的の”湯元薬師湯温泉”はレトロ調で洋風建築な
建物。入口から男湯と女湯が番台で分けられている
古き良き形が残っています。
日本温泉協会に島根県で唯一、最高評価オール5
を認められた源泉かけ流しの湯です。
かなりの熱湯で、苦手な人には正直キツイかもしれません。
湯ノ花に囲まれた温泉の湯口からは鉄の臭いが混じ
った源泉40度が流れます。泉質は強めの炭酸で床
まで赤茶色です。備え付けの石鹸やシャンプーは
置いていないため、必要であれば番台で購入可能です。
お湯ソムリエである番台に「2~3分入ったら
同じ時間か少し長く脱衣所で休憩を挟み、それを
4、5回繰り返す」という入浴方法を教えてもらって
実践してみると湯冷めすることなく、心地よく入浴できました。
2階に上がると桜の一枚板を使用した階段など踊り場
の書き物机がインテリアのように置かれており
モダンな空間が広がっています。
2階のラウンジは無料開放されていて湯上り後に休憩
するのに絶好です。大きな窓からは温泉津の町を見渡せます。
屋上ガーデンテラスからは400年間変わらない町並
みが望めます。
隣のとんがりが付いた屋根は大正8年度に建てられた
薬師湯の旧館でとんがりは当時の湯気だし口です。
赤い瓦(石州瓦)はこの地域の特産品の年代物で焼き
むらのある瓦の町並みは”島根のフィレンツェ”と
呼ぶに相応しいです。
屋上には無料のコーヒーマシンが置いてあります。
テラスのベンチに腰掛けて湯上り後のブレイク
タイムを楽しみます。
ーー市販のコーヒーなのにシチュエーション的に
美味しく感じます
所在地:島根県太田市温泉津町温泉津7
TELL:0855-65-4894
入浴時間:月~金 8時00分~21時00分
土・日・祝 6時00分~21時00分
営業日:年中無休
料金:大人¥450、小人¥200
寄り道ーーYORIMICHI
A little detour
広島に向かう途中にある駐車場やお土産、産地直売
など施設が充実している”道の駅 サンピコごうつ”
に寄ります。
24時間開いているので舞の市で夜を越してもよかっ
たのですけどカラダのポカポカが継続中でじっと
していられません。
さすがーーオール5の湯
神話の里らしく店の名前はーー麺やオロチ
お昼から飲料以外何も口にしていないので今か今か
とを待ち構えます。
辛いラーメンは苦手とするところですが、店名に
なっている「オロチラーメン¥680」
赤トウガラシとネギの暴れ具合がまさしくヤマタノ
オロチ。見た目ほど辛くないピリ辛のスープが空腹
に染みます。
TELL:0855-55-1155
営業時間:11時00分~21時00分
定休日:無休
駐車場:有100台
公式HP:ー
総括ーーSummary
現代の日本人の中にはご飯よりパン食派という人も
数多くいます。
日本のパン食は陸軍総監である”森鷗外”が脚気細菌説
を主張したため、世界の中でも導入が遅れに遅れ
大正9年になってから庶民の間で広がっていきました。
脱脂粉乳というものをご存時ですか?
昭和20年~40年代に給食を食べた人の多くが「脱脂
粉乳まずい…」と言います。終戦後の学校給食は
調理の人手も調理器具も不足していて大釜に粉乳を
溶かしていました。
全校生徒分の大量のミルクは溶かしきれず釜の底で
焦げつきました。このように不人気の脱脂粉乳です
が、栄養素が豊富なため無理矢理飲ませたり味を
誤魔化すため「三角食べ」が生まれました。
全国でも温泉協会に認定された5段階評価で採点が
行われました。通称「オール5」の温泉。
中でも薬師湯の出自は特殊で1872年(明治5年)の
浜田大地震の際に自然湧出した温泉で”震湯”と
呼ばれていています。以来、130年以上に渡って
湧き続ける自然からの恩恵です。
(次回)ーー夜の山道を抜け久しぶりのバイト生活!
広島のグルメに舌鼓を打つ♪