【松江城】in島根1ーーべた踏み坂を渡った先は国宝5城の一つ、国内唯一の正統現存天守

島根ーーShimane
堺港~松江ーーSakaiminatoーMatsue

江島大橋ーーOhashi

一度は見たことがある有名なダイハツのcmの
あの坂は実在します!
 
基本的にこの橋はアクセルを全開に”べた踏み”
して登るのですがーーcmではアクセルをべた踏
みしなくても軽々と登れる「タントカスタム」
の性能を紹介するために江島大橋で撮影しました。
 
◆Pick up◆

江島大橋(べた踏み坂)

開通:2004年(平成16)10月16日 

規模:全長1,400m 高さ45m ←夢みなとタワー43m

◯橋脚と橋桁が一体となったPCラーメン構造の橋としては東洋一の規模

◯境港と中海に浮ぶ江島を結ぶ

◯総事業費:226億円 工事期間:7年

 
江島大橋完成前までは中海・宍道の淡水化のために
作られた中浦水門の上に道路があり、跳ね橋が掛か
っていて、船が通るたびに通行止めになっていまし
た。
 
そのため、通行ができない跳ね橋が上がっている間
の渋滞解消のために架橋されました。
 
遠距離から橋を望みます。5000tもの船舶が橋の下
を通るため、最上部は45mもあります。若干、右側
の松江市のほうが勾配が大きいと見て取れます。
 
そのためーーcmのような天に届く角度で撮りたいと
いうのなら島根側一択です。
 
cmそのまま壁に見える角度調整は容易ではありま
せん。正面の車道からなら良い感じの画になると
思うのですがーー交通量が多く車がひっきりなし
に通るので超危険です。歩道から撮りましょう!
 
鳥取側から実際に車で渡ってみるとあまり勾配を
感じることができません。
 
普通車ならべた踏みしなくても島根まで渡りきる
ことができ、またーー歩道も付随しているため
徒歩でも鳥取・島根間を横断することができます。
 
夜間のライトアップも注目です。橋の上から境港の
夜景を一望。大変ですが橋の袂に車を停めて歩いて
美しい絶好の撮影スポットを探しましょう。

松江城ーーーCastle

車で城巡りの際に気になることは駐車場。無料の
場所はあるのか有料なら1時間いくらかーー
 
そんな心配は松江市にはモーマンタイ!
ここ松江にはオ・モ・テ・ナ・シ駐車場が土・日
・祝日だけ県庁や市役所で開放されます。
 
どこの市町村にも共通することですが観光地や商業
の中心地には県庁や市役所が建てられているので
全国的にこのオモテナシが広まってほしいと私は
強く願います。
 
松江歴史館
松江城に向かう観光客が多いので時間をつぶす目的
半分、まずは周囲から情報を集めていきます。
 
立派な門構えの武家屋敷のような外観の
”松江歴史館”松江城や町の歴史に関して学べます。
無料の常設展示しか見ていませんが雰囲気が良いの
で休憩に立ち寄るといいです。
 
松江城の模型が展示されています。一般的な木造の
城模型とは違いますね。
 
ロゴでまるわかりです。レゴモデルビルダーの
直江和由さんがLEGOのブロックで精巧に作成して
公開しています。
 
水辺に沿って歩いてみるとーーどんぶらこっこ
どんぶらこと桃が流れて…こない!?
 
遊覧船のチェックポイントなのだろうか。いずれに
しろ、遊び心があっていい!
ーー桃の向きは上下逆ですけど
 
堀川めぐりの遊覧船の乗り場。水の都だけあって
町の随所に水路が張り巡らされているためぐるっと
情緒ある街並みを遊覧できます。
 
縁結びの地である松江市は天によって恵みの雨
=素敵なご縁を運んでくれるよう願いを込めて
計8体の”雨粒御伝”という石像が立てられています。
 
それぞれ所作が異なり画像の雨粒和伝の場合、向き
合って目を閉じゆっくり深呼吸します。ちなみに
歴史館にも雨粒利伝が設置されていて、手を合わせ
るとエネルギーを分けてもらえると書いてあります。
 
島根県庁から路地を通って裏門である”千鳥橋(御廊下
橋)”を渡り、松江城に入城します。
 
さあ、城攻めの開始ですーー気分的にはホラ貝を
ブォーと鳴らしたいです
 
南櫓
二の丸は本丸の南側に位置していて南北141.8m
東西122.1mの曲輪です。
 
周囲には監視の役目の「南櫓」や武具を保管する
「中櫓」、城内に時刻や号令を知らせる「太鼓櫓」
が復元整備されています。
 
さらに西半部には明治36年建築の興雲閣と明治32年
に東照宮を移築した松江神社があります。
後ほど周る予定なのでそのときに簡単に紹介しますーー
 
一ノ門から先は本丸で有料となっています。一般的
な城は天守の入口に料金所があるのですが松江城は
本丸から必要になります。入城料:大人¥670
 
下層はどっしりとした重厚感、上層は白壁でモノ
トーンのバランスが絶妙で高級感さえ感じられます。
 
前面に附櫓(つけやぐら)を設け、黒く厚い板で覆われ
た下見板張り、石垣はごぼう積みと呼ばれる方式が
用いられています。
近世城郭最盛期を代表する城郭建築物として極めて
高い価値がありますーー
 
◆Pick up◆

松江城 別名:千鳥城

築城年:1611年(慶長16年) 
構造:城郭ーー輪郭連郭複合式平山城(りんかくれんかく) 
   天守ーー複合式望楼型4重5階地下1階

◯国宝5城の内、唯一の正統天守閣

◯現存する12天守のひとつ 江戸時代の天守雛形

日本百名城 日本三大湖城 

 
石垣は野面積みで打ち込み接ぎが素晴らしい。一見
無作為に見える積み方ですがスーパーコンピュータ
並みの精度が要求される最も古い時代の石積みです。
 
地階
入口の登城口は約400年前から変わらず、手をあま
り加えない内装にも注目。
 
現存天守の特徴として間口が狭いため、大勢の人が
一度に登ってごった返すと危険です。
 
一度は国宝に指定されるものの、昭和25年文化財
保護法施工で重要文化財にランクダウンとなりま
した。その後、65年の月日が流れ…
 
平成24年に再発見された2枚の祈祷札から1611年
(慶長16年)の完成が明確になりました。
江戸時代最初の完成したことが証明され、晴れて
平成27年”国宝”認定。
 
地階
地階は倉庫になっていて築城当時の木材を丁寧に
保管しています。
 
天守内部には全国12天守の中で唯一”井戸”が造られ
ています。籠城するため、戦うためのお城という
ことが伺えます。
 
さらにこの井戸には”抜け穴伝説”が囁かれて
いましたが、1950年の解体修理時のボーリング調査
により完全に飲料用だと判明しました。
 
1階
松江城の城主は堀尾氏、京極氏共に断絶した後
松平氏が10代続き一度も戦乱に巻き込まれる
ことなく明治維新を迎えました。
 
築城当時のまま階段は急で一歩ずつゆっくり昇降
しましょう!
 
スペースが広く展示物も一切置いていないため
がらんどうになっています。
 
大きな柱が整然と並んでいる様はまさにルネサンス
建築のようで松江城でしか見ることのできない工法です。
 
図下の2本の通し柱しかない姫路城と比較すると図上
の松江城は2階分の通し柱を各階に採用し、分散して
いることがわかります。
これはその後の大規模城郭建築にも受け継がれています。
 
2~3階
天守内で2階分の通し柱が通っていることを確認でき
るのは2階から3階に向かうこの開口部だけです。
 
柱をよく見るとあちこちにツギハギのようなものが
見られます。これは帯鉄・包板という補強であり
堀尾氏時代に施工された軸部強化で松江城独特の補強工法です
 
5階
階段を延々と上って上ってやっと最上階に辿り着き
ます。木のぬくもりを感じながらときには見上げて
木の質感に触れましょう。
 
大体の天守の最上階は回縁を設けたものが多いです
が、松江城の特色として内部から四方を展望できる
望楼型で「天狗の間」と呼ばれます。
戦のときには城主がここから全指揮をとるため簡素
なつくりになっています。
 
国宝指定書。島根県民が署名活動など運動を呼びか
け、努力と執念が生んだ結果です。
ーー私の地元にはこういった立派なお城がないので
  非常に羨ましいです
 
全国の現存する12天守の中で、天守の平面規模は
447㎡で2番目高さ約30mで3番目古さでは5番目です。
 
南側
窓や網などの景色を阻害するものが一切ないため
松江の町を一望できます。
 
特に南側から望む宍道湖は出雲からの航路として
重要な役割だったことでしょう。
 
東側
小泉八雲の知られぬ日本の面影より「しかめっ面を
した黒くそびえる屋根の下から、東と南を望むと、
空を舞う鷹になったように、全市を一目で見渡す
ことができる」と唄っています。
 
当たり前ですけど、最上階まで上ったからには同じ
だけの段数の階段を下りないといけません。
帰るまでが城攻めですーー登山と同じで帰る道中の
ほうが危険が潜んでいます。
 
あれ、この言葉前にも書いたような…大事なこと
なので何回でも書きたいと思います。
 
寄り道ーーYORIMICHI
A little detour
施   工:1903年(明治36年)
指定年月日:1969年(昭和44年)島根県指定
      有形文化財
      2011年(平成23年)歴史的風致形
      成建造物
構   造:木造二階建て
面   積:延床面積ー772.65㎡ 
      建築面積ー598.93㎡
 
松江城の敷地内にある興雲閣(こううんかく)は
1903年(明治36年)に松江市が”工芸品陳列所”
として建てた建物です。
 
当初、明治天皇の行在所として建てられました
が、天皇の巡幸は実現しませんでした。
しかし、明治40年(1907年)、皇太子嘉仁親王
(大正天皇)の山陰道行啓に際して御旅館となり
迎賓館としての役割を果たしました。
 
入場料は無料なので気軽に訪れてみてください。
薄緑色の外壁に列柱廊(コロネード)を巡らせた洋風な
外観を持ち明治時代の擬洋風建築の特徴を表して
いる松江市に残る数少ない明治建築です。

総括ーーSummary

江島大橋から離れれば離れるほど坂が壁に見えて
きますがT字交差点になっていてその先は川に
なっています。
 
残念ながらそこまで良い性能のカメラを使って
いるわけではないのでこれが限界です(汗)
一眼カメラを持っている人はぜひ正面対岸から
望遠レンズで撮ってみてください。不思議な光景
を目の当たりにします!
 
国宝5城を全部周ってみたい願望はありますが
あくまで気ままなのでどうなるかはわかりま
せん(笑)
近年エレベータを設置している天守閣が増えて
きていますが、景観を損なう危険性が生じるため
私はあまり奨励したくありません。
 
しかし、足腰が悪い方や高齢者、ベビーカー連れの
方でも気軽に天守閣からの素晴らしい景色の数々を
望めるようにーー現存天守以外の復元天守の目立た
ない裏側にエレベータを設置したほうがいいと思い
ますが、みなさんはどう思いますか?
 
(次回)ーーお花に囲まれ、鳥と戯れーー水の都を散策
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