【防府天満宮】in山口5ーー東洋と西洋の寺院巡り。文化と建築の違いーー

山口ーーYamaguchi
防府ーー歴史と未来の見える町 Hofu
朝早くからスタンバって正面の参道からではなく
裏の駐車場から防府天満宮に向かいます。
ーー参拝者第1号です
 
周防の中心にある天神様ーー防府天満宮
早朝の空気は清々しいです。
 
◆Pick up◆

防府天満宮

創建:904年(延喜4)
御祭神:菅原道真
構造:入母屋造

◯全国1万2千社中、最初に創建された天満宮

◯学問の神様である菅原道真を祀る

日本三大天神
「防府天満宮」「大宰府天満宮」「北野天満宮」

 
菅原道真公は日本三大怨霊に祀られる以前は
家族思いな人物で子宝に恵まれ、左遷の際にも
自分のことより家族のことを心配していました。
 
優しい人柄の道真公が目指していた穏やかな世の中
を願う碑が建っています。
 
なんとなくわかる菅原道真

栄光の人生を約束された天才
罠に嵌められた転落人生から神様への転身
           ⇩
神童と呼ばれ、5歳から和歌を詠んでいた道真
官僚のトップに昇り詰めるまで飛ぶ鳥を落とす
勢いで出世街道に乗っていた。
ーー道真と時平でツートップ体制
           ⇩
藤原時平に妬まれ根も葉もない噂を醍醐天皇
に吹き込んだせいで大宰権帥に左遷される。
ーー「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
と庭前の梅の花に別れを告げた
           ⇩
901年(昌泰4)太宰権師に左遷された道長公は
その途中、周防勝間の浦に立ち寄られた。
ーー「身は筑紫にて果つるとも、魂魄は必ずこの地に帰り来らん」
と誓い旅立つ
           ⇩
左遷から2年後、潔白を祈りながら大宰府で
衣食もままならない厳しい生活の末亡くなる。
亡くなった日に勝間の浦に神光が現れ
公の御霊がお帰りになられたと云われ最初の天満宮が建立された。
参照
 
御社殿
学問の神様として受験生を始め多くの参拝者で
賑わう天神様。
 
ですが、願い事が思いつきません。
せめて英会話が上達するようにお参りします。
 
長州藩7代の藩主毛利重就の銅像。
防府の地を愛し、財政難を救った英主と仰がれて
います。検地によって得た財を貯蓄し、他への流用
を禁じました。
 
年を経て、その財は巨額に達し、長州藩の幕末維新
期に於ける活動の源になりました。
 
重層楼門
朝日に照らされた朱色と新緑の緑のコントラスト
が鮮やかです。
 
春風楼
当初、五重塔を建設予定でしたが諸事情により
断念して二階建ての建物を建築しました。
 
一層部分の軒下の組物は塔に使用する楼閣様式を
御堂に加工したもので当時の面影が残っています。
ここからの眺めは春風に相応しい眺望です。
 
青銅鳥居の横に鎮座している狛犬には伝説があり
ます。禁門の変で敗走した長州藩の後に会津藩が
狛犬を見つけ、撤去しようとしたところーー
 
天から雷鳴が轟き、雷神である藤原道真の祟りだと
恐れ逃げかえっていった。
 
表参道
6m近い大鳥居は萩藩初代藩主毛利秀就が建立
しました。
年代が明確な県下最古の石造りの鳥居です。
 
表参道西側の最奥にある神社創建と共に大専坊を
設けられたと云われます。
 
夢をかなえるゾウならぬ夢叶う牛。
天神様といえば牛。伝説や逸話が数多くあります。
よーしよしーーと優しく撫でながら愛でましょう。
 
 「うめてらす」で朝ごはん代わりの
にほぷりん」¥325+「和っふる」¥150
袋にスプーンとカラメルが一緒に入っているのが
アンティーク小物みたい。
 
山口市仁保の豊かな自然環境で手作りされた
とろっとろで甘すぎないプリン。
楽天1位は納得の味ですーー
 
住所:山口県防府市松崎町14−1
TELL:0835-23-7700
拝観時間:年中無休
定休日:無
拝観料:なし

公式HP:http://www.hofutenmangu.or.jp/

毛利氏庭園ーーPark

車を停めてからかなり歩きます。遮るものもない
ため、帽子と日傘、水分などの熱中症対策は忘れ
ないようにしましょう。
 
江戸期の書院造りの様式を取り入れた木造瓦葺の
建物。本邸から見渡せる庭園は、自然を背景として
いて「意匠的に優秀なもの」として国の重要文化財
に指定されています。
 
明治・大正時代の技術の粋を集めた旧大名家邸の
庭園として後世に残る名庭園になっています。
 
秋には門前からの紅葉が訪れる人に感動を与えま
すが夏だとあまり魅力が伝わりにくいかもしれません。
 
1915年(大正5)に完成した建物面積ー約4,000㎡
60部屋あり、その中で見学できるルートは限ら
れています。
 
一部屋一部屋周っていると膨大な時間が掛かります。
華族の生活実態を直接見ることができる貴重な
歴史的資料の邸宅です。
 
毛利庭園は庭園内を歩き回るよりも
建物からの眺めのほうが良いです。
 
毛利博物館が併設されています。
写真撮影NGで展示物は数少ないですが、邸宅内
では心地よい時間を過ごせます。
 
毛利家紋の一覧。
徳山と長府の区別がひっかけになっていて思わず
二度見しました。
ーー間違い探しみたいですね
 
住所:山口県防府市多々良1丁目15−1
TELL:0835-22-0001
拝観時間:9時00分~17時00分
     (入館は16時30まで)
定休日:12月22日~12月31日
拝観料:共通券 大人¥1,000 
        小・中学生¥500

公式HP:http://www.hofutenmangu.or.jp/

 
 
 
山口ーークリスマスの発祥地 Yamaguchi

瑠璃光寺ーーShrine

萩藩主毛利家墓所
規模と壮厳さを併せ持つ代表的な近世墓所。
参道は歩くと音が反響するため
うぐいす張りの石畳」といわれています。
 
山門
国内外問わず、観光客がバスから続々と下りて
瑠璃光寺を目指していきます。
英語の表記で説明がほとんどないことが気になります。
 
◆Pick up◆

瑠璃光寺ー五重塔

創建:1442年(嘉吉2)
構造:檜皮葺屋根造
規模:高さー31.2m

国宝に指定

◯日本で10番目に古い五重塔

日本三大搭 
京都「醍醐寺」奈良「法隆寺」山口「瑠璃光寺」

 
五重塔
あまりの美しさに鳥肌が立ちました。
写真に人を入れたくないという独り占めにしたい
邪な欲求が生まれ、しばらく人がいなくなる
シャッターチャンスまで待機していました。
ーー美しいものは人を狂わせるということは本当
  ですね
 
桧皮葺独特の軽快さを軒の出が深くなっています。
塔は上層に行くほど間を詰めているため全体的に
シャープに見えます。
 
一層目の丈が高く、柱が太いことに加え、さらに
縁勾欄(えんこうらん)が施されていているため
安定性が高い建造物です。
 
本殿
五重塔が目立ちすぎてイマイチ影が薄いですが
歴史は深いです。
 
当初、安養寺が建っていましたが、毛利輝元が
萩入りした際、瑠璃光寺をこの地に移築しました。
 
八個の数珠を心静かにゆっくり念じ一個一個
玉を落として煩悩を除きます。
カツンカツンと規則正しく響く音が心地よく胸を打ちます。
 
香山公園
広い境内は香山公園と呼ばれ、桜と梅の名所になっています。
五重塔と合わせて見る庭園はベストスポットです。
 
こうじ苑
山口名物の「そばソフト」¥200が香山公園入口
すぐに店を構えています。
 
ソフトクリーム以外も安く、参道に沿っているため
いただきです。
 
そばが練られたクリームと上にのっている
そばの実が魅力を引き立てます。
 
住所:山口県山口市香山町7−1
TELL:083-922-2409
開館時間:年中無休
定休日:無
入館料:無料

公式HP:http://www.oidemase.or.jp/tourism-information/spots/12192

山口サビエル記念聖堂ーーChurch

従来の教会建築とは異なる白を基調とした斬新な
デザイン。屋根が三角錐の形をしていて建物全体を
包み込んでいます。53mの2本の搭が特徴。
 
1952年にザビエルが山口を訪れてから400年を記念
して建てられた聖堂です。
1991年に焼失し、1998年に再建されました。
 
なぜーー山口にザビエルと思われるかもしれません
フランシスコ=ザビエルは山口に非常に関りの
ある偉人です。
 
南蛮貿易が開始された1550年(天文19)京都に向か
う途中で山口県に寄りましたが大内義隆に宣教の
許可をもらうことができませんでした。
 
再度謁見した際に許可を得て、大道寺で布教を行い
日本で最初のキリスト教会になりました。
ーーそれにより、クリスマス発祥と言われています
 
1階はザビエルの手紙や祭具・書物からキリスト教
の発展の歴史を学べます。
 
2階の聖堂内のステンドグラスが光を纏いデザイン
の一つ一つに意味があり、観察してみるとおもしろいです。
 
立体的な十字架が天井から吊るされていて教会に
掛けられたペンダントみたいです。
 
ドイツ製のパイプオルガンは1933本のパイプから
29の音色が奏でられます。
 
ありがたい御言葉をいただきました。
今は見れませんが、旧山口ザビエル記念聖堂の正面
はスペインにあるザビエル城の聖堂を模していました。
 
ザビエルが日本に与えた影響はキリスト教以外にも
計り知れないものが多くあります。
詳しくは九州編で紹介したいと思いますーー
 
住所:山口県山口市亀山町4−1
TELL:083-920-1549
開館時間:10時00分~16時00分
定休日:年中無休
入館料:無料

公式HP:http://www.xavier.jp/

総括ーーSummary

アホとは戦うなとか、足を引っ張るやつを味方に
付けるとかそんな次元ではないですね。
権力のあるアホとは絶対に真向からぶつかっては
いけません。
 
他の貴族も群がり孤立無援にされてしまいます。
引退して余生を送ってみたらどうかと周りの人が
勧めていましたが道真公は聞き入れませんでした。
しかし、このときに助言を聞いていれば
学問の神様として祀られることもなかったかも
しれません。
 
別の人生が待っていたかもしれないーー
長州藩の時のような革新的なイメージがあった
のですけど、山口県は土地柄なのかおおらかな
人が多いイメージに変わりました。
 
せっかく素敵な観光地が多くあるのにも関わらず
あまり知られていない穴場スポットがまだまだ
あるので一つずつ紹介していきたいと思います。
 
(次回)ーー大地の芸術祭!?地魔法の残骸!?
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