鹿児島ーー東洋のナポリ Kagoshima
湯之平展望所ーーView
鹿児島のシンボルーー桜島
鹿児島の至る所から眺められ、それぞれ違った表情
を見せてくれます。
しかし、眺めるだけじゃ物足りないため、足を運び
間近で火山の恵みを感じに行ってきました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC00221-1.jpg)
◆Pick up◆
桜島(御岳)
誕生:2.9万年前の超巨大噴火
種別: 成層火山(活火山ランクA)
規模:面積ーー約77㎢ 周囲ーー約52㎞
標高:1,117m
◯1914年(大正3年)噴火により、大隅半島と陸続きになる
◯日本の火山の中では比較的新しい火山
◯2007年日本の地質百選に選定
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01172-63445.jpg)
Column
「桜島の誕生秘話」
桜島が誕生する前、約29,000年前の超巨大噴火
によって「姶良カルデラ」と呼ばれる巨大な穴
ができる。
このとき、地下にあった大量のマグマが噴出し
火砕流となって南九州全域を埋め尽くして
「シラス台地」が形成される。
カルデラの南部で新たな噴火がはじまり、これ
が後の桜島誕生の瞬間。桜島は姶良カルデラの
一部から生まれた火山。
◆現在までに大規模な噴火を17回繰り返し誕生
から約5,000年前までが北岳、4,500年前から
現在までが南岳の活動となっている。
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ー湯之平展望所ー
桜島を反時計回りにドライブして最初の目的地
「湯之平展望所」に辿り着きます。
北岳の5合目、標高373mに位置している一般人
が立ち寄れる最高到達点の展望所。
ーー東京タワーより標高が高いです
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分厚い雲が掛かっていなければ桜島の素晴らしい
景色が望めたり、噴火を特等席で見られるスポット
ですがこの日は残念ながら見ることができませんでした。
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反対側では錦江湾の向こう側に鹿児島市街を一望。
意外と近く感じますが海に囲まれているため、車
だとかなり遠回りになります。
ーー鹿児島市とも陸続きにならないかなあ(願)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/43914811_1106924042801972_7494932993417412608_n.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/44501592_333917690733478_4218426181306810368_n.jpg)
隠れミッキーを探すように♡を7個見つけると
神龍(シェンロン)が現れ幸せになれるかもーー
火山灰が降り積もり、ハートが見えないなんてこと
もあるため根気よく探しましょう。
私は残念ながら5個しか探し出せませんでした。
ーーベジータさんに隠されたかな(笑)
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噴煙が上がっているときは愛車や愛バイクが火山灰
により汚れるため覚悟が必要です。
それでも、ここから仰ぎ見る噴煙を上げる桜島の
様子はまさに圧巻、一見の価値有りです。
住所:鹿児島県鹿児島市桜島小池町1025
TELL:099-298-5111 (観光交流センター)
営業時間:9時00分~17時00分
休業日:無休
料金:無料
桜島溶岩なぎさ公園ーーPark
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01192-4a0d9.jpg)
桜島フェリーからほど近い場所にあるため
フェリーで鹿児島から桜島に上陸した場合必ず訪れ
たい桜島の観光スポットです。
園内にある約100mの足湯は元日本一の長さを誇り
ます。
ちなみに日本一長い足湯は長崎の「小浜温泉足湯
ほっとふっと105」名前の通り、全長105mあります。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01189-849f0.jpg)
足湯に浸かりながら錦江湾後ろを振り向くと雄大な
桜島がそびえ立っています。
かなり熱いので長湯はできませんね(汗)
天気が悪くなってきたので人は少なかったですが
無料でリラックスできたりフェリー待ちに重宝します。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01194-d6ef8.jpg)
足湯の終点から遊歩道に繋がっています。
桜島溶岩なぎさ公園と烏島展望所を結ぶ全長約3km
の遊歩道。
ゴツゴツした溶岩地帯から根を生やす植物の力強さ
を感じられたり、海岸側は一年中魚が豊富な漁場と
なっています。
ーー日本の遊歩百選にも選ばれています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01196.jpg)
ここから見える海は火山の恩恵から得られたもの
です。
巨大な噴火が起こったとき、マグマが溜まっていた
場所は空洞になり、そこに海水が入ってきて海に
なりました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01211.jpg)
公園に戻って「桜島ビジターセンター」で桜島
について学びに行きます。
無料で見学可能な火山の博物館です。
桜島の歴史や去年と今年の噴火回数など桜島の
調子がばっちりわかります。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01207-fe55c.jpg)
火山灰は集めて黄色い克灰袋で回収される
ためだけの厄介者ですが、それをどうにか活用
できないか考えた結果、火山灰アートに転用した
「灰グラフィー」を宣伝しています。
鹿児島ならではのアートは桜島ビジターセンター
公式Instagramに投稿されています。
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2003年にギネスブックに登録された世界一重い
大根(31.1㎏)。
見た目に反してキメが細かく繊維が少なく、柔ら
かくて甘味に富んでいるらしいです。
寄り道ーーYORIMICHI
A little detour
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01219-61e84.jpg)
ー赤水展望広場ー
各種イベントや交流広場として利用可能ですが
通常は立ち入り禁止になっています。
平成16年8月21日「長渕剛桜島オールナイトコンサ
ート」が開催され、人口6千人の桜島に7万5千人が
集まり伝説のコンサートが朝日が昇るまで行われました。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01225.jpg)
この時の感動を形にして残そうとファンをはじめ
多くの企業や団体の協力を得てモニュメントが完成しました。
平成18年長渕剛出席のもと除幕式が行われ
「叫びの肖像」と名づけられて桜島の観光スポット
になっています。
有村溶岩展望所ーーView
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01254.jpg)
南岳の麓に位置する大正溶岩原に作られた展望所。
桜島でもう一つ抑えておきたいスポットです。
パーキングもあり、整備された遊歩道の延長は1㎞
20分くらいでさくっと周れます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01247-18f23.jpg)
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01235-7e5c0.jpg)
遊歩道上には、桜島を詠った句碑・歌碑が点在して
いるため、一つ一つ読みながらの散歩が楽しめます。
溶岩に硬貨を埋め込んで大規模な噴火を回避したい
という想いなのか別の御利益でもあるのか。
この手のものをもったいないと感じるのは私だけ
でしょうか…
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01237.jpg)
現在いる足元は1914年の大正溶岩、手前の青々とし
た1946年の昭和溶岩、それより遠くには年代の古い
溶岩が一挙に見られます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01251-eaed3.jpg)
年代の違う溶岩の上には異なる植生を観察できます。
山の上には緑が見えません。これは火山ガスが噴出
する火口の周りには植物が生育しづらいからです。
黒神埋没鳥居ーーTri-i
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/E784A1E9A18C-6a65c.jpg)
ー旅の里 火山展望台ー
桜島観光は黒神町に寄って締めくくりとします。
黒神町への通り道にある大根の漬物の試食が
できたりお土産が揃っている個人経営のお店です。
お店の人がフレンドリーに訪れる人に話しかけ
桜島についての話や裏にある展望台を案内してくれます。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01259.jpg)
お店の中を通った先にある鳥居をくぐった先には
パワースポットがあります。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01265-f8a9f.jpg)
黒神埋没鳥居のレプリカ。
本物と瓜二つとお店の人が自慢していました。
霧島連山や噴煙を望めたり、ダイナミックな光景を
見ることができる展望所ですが、ちょうど曇って
いたため、見晴らしは良くなかったのが残念です。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01280-a3b32.jpg)
ー黒神埋没鳥居ー
1914年(大正3年1月12日)の大正噴火で火山灰や
軽石がたった1日で2mも積もった場所です。
その結果、黒神集落は屋根だけを残し地面の下に
埋まってしまいました。
高さ3mあった腹五社神社の鳥居は約2mが地中に
埋もれ額束から上だけが地上に露出しています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01278-081dd.jpg)
住民は掘り起こそうとしましたが”噴火の記憶を後世
に残そう”という先人の経験のもと保存され、現在は
一目見ただけで自然の恐ろしさを物語っています。
県の天然記念物に指定された鳥居の隣には、噴火
から奇跡的に生き残ったアコウの老樹が立っています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01273-1d89f.jpg)
社殿も併せてお参りしたいですね。
火山灰が積もった通路を歩いた先にある社殿は珍し
く火山灰や軽石で崩壊しないため頑丈な石造りに
なっています。
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC01258-23400.jpg)
20世紀最大の大正噴火により完全な島だった桜島と
大隅半島が陸続きになりました。
噴火や地震により死者35名、行方不明者23名を出し
島民の約3分の2が島外へ移住しました。
流出した溶岩は大隅半島との間の400mの海峡を
埋めて現在のように車で渡ることが可能になりました。
鹿児島県では1月12日を史上最大の大噴火
「桜島の日」として防災訓練や避難訓練などを行っています。
総括ーーSummary
![](https://yashizaru.com/wp-content/uploads/2020/09/46248295_2007083532670908_2675107615670796288_n.jpg)
駄菓子のさくら大根を人間の顔の大きさにしたよう
な”桜島大根漬”
歯応えが噛むごとに甘味が増し、お腹にたまるいか
にも桜島といったオススメなお土産です。
桜島大根という品種の起源については次の3説
があります。
・愛知県で栽培されていた「方領大根」
・もともと桜島にあった野生の大根
・霧島市付近で栽培されていた「国分大根」
を起源とする説があります。
桜島大根は稲作に適さない環境の桜島において貴重
な特産品の一つであり、鹿児島市市街地などに出荷
されていました。
しかし、1914年(大正3年)の桜島大正大噴火に
よって甚大な被害や2001年にかけて頻発した桜島
噴火による降灰などにより桜島島内の栽培面積は
減少しました。
現在は徐々に栽培数が増え、鹿児島市郊外や霧島市
が主産地になっていますが、桜島本島内の栽培数も
回復してきているそうです。
(次回)ーー天孫降臨神話の地でミステリーツアー